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見学・体験会は毎日随時
障害者の日常を支えながらフィットネスと食事で健康を維持する北海道指定の生活介護事業所TONOが4月3日、北広島市西の里東に本格オープンします。フィットネスを組み入れる生活介護事業所は北海道では初めて。見学・体験を随時受け付けています(所在地、電話番号など末尾に)。
障害者手帳を持ち障害支援区分3~6の18歳以上の人を対象としています。特に運動不足による体重増加が心配な人や、体を動かすことが好きな人にうってつけの施設です。
事業所のフィットネスゾーンにはウォーキングマシンやエアロバイク、自動縄跳び機、パンチングマシンにバランスボールなど種類豊富な機器を備えています。畳敷きの休憩スペースをはじめ、壁飾りなど各所に和の趣が感じられます。
北広島市内、札幌市白石・厚別・清田の各区エリア送迎あり。朝、事業所に着いたら健康項目測定と朝の会に続き運動。昼食と休憩をはさんで午後の運動(体育館に出向くこともあります)、帰りの会。迎えが9:00頃、送りは15:30が目安です。
スタッフがしっかりサポートするので付き添いは不要。運動習慣を身につけるには週3回以上が推奨されますが、週1回など利用者それぞれのペースで利用することができます。パターンはいろいろ。他の施設との併用についても最善の選択ができるよう相談に応じてくれます。
昼食は糖質や塩分、栄養バランスに配慮した宅配食「nosh(ナッシュ)」から取り寄せます。地味でなく種類が豊富。次週のメニューをみんなで選びながら楽しく食べることができそうです。
体重測定は通う日ごとに行うほか週1回は肥満度指数や内臓脂肪など18の健康項目をチェックします。
「楽しむ」を一番大切に
生活介護事業所TONOを運営する㈱松文の島田皓允社長(35)は「『楽しむ』ことを一番大切に取り組む」と話します。一人ひとりに合った運動メニューを提案し、楽しみながら好きな運動を一緒に探してくれます。「させられる運動」ではなく、通うことが楽しみになる運動で健康維持を図ることが期待されます。
肥満の問題を直視 家族に代わって健康促進
事業所開設のきっかけについて島田社長は「日々をのんびり過ごす生活介護事業所が多い中で障害を抱える人たちの肥満傾向が全国的に問題視され、年齢を重ねると深刻化する。特別支援学校勤務経験の中で、障害者の健康維持を考え続けていた」といいます。
保護者の間でも「1人で運動に行かせられず太ってしまう。連れて行く家族にとって負担が大きい」という声が上がっていたことからニーズをつかみ取り「家族に代わって運動を促進し、体重管理をはじめとする健康管理型の生活介護施設を開こう」と決心しました。
生活介護の仕事が「性に合っている」と島田社長。特別支援学校教員の父の背中を見て育ち、同じ分野で働く兄の姿からも影響を受けたといいます。「最初は大変そうだと思ったが、飛び込んで良かったと思える」と振り返ります。
女性専用生活介護事業所も視野に
昨年秋に設立した会社「松文」の名は家紋などに使う松文柄から。オープン目前の事業所TONOは「殿」です。フィットネスと和風テイストを融合させる意図のほか、落葉しない松のように長く持続するイメージを社名で表しました。
TONOを軌道に乗せたら、女性専用生活介護事業所「HIME(姫)」の開所を展望しています。男女の利用者が混在したり男性スタッフによる女性利用者への介護を「接近」と感じて嫌がる保護者もいたりすることから「女性スタッフによる生活介護を安心して受け、運動できる施設を」と島田社長は考えています。TONO(殿)開設にはこうしたストーリー性もあります。
生活介護事業所TONO 北海道北広島市西の里東2丁目1-2、電話090-6385-1021、メール matsumon.fitness@gmail.com
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